新潟県 新潟市

2019年1月に開港150周年を迎える新潟港は、日本海を行く北前船などの回船や川舟が集まる町として栄えました。港に通じる小路が随所に延び、通りには広大な商家や船主の屋敷が建ち並びます。京など遠方が運んだ文化の影響も残り、民謡「佐渡おけさ」もその一つ。北前船はこの地にたくさんの富と繁栄をもたらしました。

  • 寄港地

新潟市の構成文化財

  • 日和山

    北前船の水先案内(水戸教)のために日和を見た場所。現在も住吉神社や方角石が残されている。

  • 旧齋藤家別邸(旧齋藤氏別邸庭園)

    北前船で財をなした齋藤家が大正期に建てた別荘。特に庭園は、海浜部の砂丘を巧みに利用し、平地にありながら深山幽谷の趣を醸し出している。

  • 燕喜館(旧齋藤家住宅)主屋

    北前船で財をなした齋藤家が明治期に建てた邸宅。杉の四方柾、紫檀・黒檀が多く使われるなど、贅を凝らした造りとなっている。

  • 旧小澤家住宅

    北前船に関わる廻船業にも携わった商家・小澤家の店舗兼住宅。かつての新潟町における町家の典型例である。

  • 日本舞踊市山流(古町芸妓)

    北前船の隆盛で全国屈指の花街となった新潟・古町を支える芸妓の芸の基礎。

  • 湊稲荷神社願懸け高麗犬

    かつての船つなぎ場近くにある湊稲荷神社の狛犬。なじみの北前船船頭たちが長く湊にとどまるよう、遊女たちが高麗犬をまわして願をかけたと伝えられる。

  • 新潟まつり(湊祭・住吉祭)

    北前船などの航海の安全を祈り、海の神である住吉神を祀るため始まったとされる祭。

  • 新潟奉行川村修就関係資料

    北前船寄港地として繁栄した湊町新潟の様子を初代奉行川村修就が記録させた資料。幕末の習俗や湊祭の様子などについて詳細な記録を残している。

  • 大船絵馬

    千石船四十隻を有するなど、北前船で隆盛を誇った市島次郎吉家が、新潟湊における御城米(幕領の年貢米)積み出しの様子を極彩色で描かせて、新潟町の鎮守、白山神社に奉納した絵馬。

  • 金刀比羅神社難船彫刻絵馬

    持ち船が遭難から救われたことに感謝して、北前船の廻船問屋・鈴木弥五左衛門が奉納した絵馬。絵馬では珍しい彫刻の手法が用いられている。

  • 金刀比羅神社奉納模型和船

    北前船船主や船頭が海上安全を願って奉納した船の模型。新潟町のほか、県内外各地からの奉納品が見られ、北前船で栄えた新潟湊の様相を示している。