瀬戸内海に面する赤穂市坂越は弧を描く特徴的な地形の坂越湾と、湾内に浮かぶ生島によって、天然の良港として古くから栄え、さらに寛文年間(1661〜1673年)に開かれた西回り航路を契機として大きく発展しました。元禄4年(1691年)の改帳によると坂越浦には大型回船31艘が確認され、瀬戸内有数の回船業地となりました。赤穂の塩田で生産された塩は坂越などで北前船に積み込まれました。
兵庫県 赤穂市

赤穂市の構成文化財
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坂越の町並み北前船により繁栄した坂越港周辺の古い町並み。
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旧坂越浦会所北前船寄港地・坂越浦の船舶管理を行っていた会所。
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大避神社奉納物廻船業者が航海安全を祈願して奉納した船絵馬・石造物(灯籠・鳥居など)等。
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黒崎墓所航海中に死亡した人を埋葬した場所で、出羽・越後・能登など北前船に関連する人物が確認できる。
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生島坂越湾に浮かぶ小島で、寄港した北前船の廻船が風よけとして島影を利用。
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船賃銀定法坂越を起点に全国72港までの船衆賃銀が板に朱漆書きされたもので、廻漕先には、北前船の活動範囲が記されている。
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坂越の船祭かつては廻船の水主達が船団を曳航する櫂伝馬の漕ぎ手を務めるなど、近世廻船業の繁栄とともに伝承されてきた。
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