米代川河口に位置する能代は流域からの金銀銅や木材、米などが運ばれ交易地として栄えました。特に注目を浴びたのが秋田杉で、文禄2年(1593年)、豊臣秀吉が朝鮮半島へ渡る大安宅船の建造のため、領主である秋田実季が船1艘分の秋田杉を送りました。伏見築城ではさらに大量の秋田杉が求められ、太閤板と呼ばれました。そして時代とともに生産量も増加し東洋一の「木都」と呼ばれるほどでした。
秋田県 能代市
能代市の構成文化財
-
八幡神社御神燈
北前船主との交易で財をなした大坂の廻船問屋らが建立した御神燈。
-
日和山(日和山方角石)
北前船の船乗りたちが出港前に日和をみた場所。日本で二番目に古い方角石も現存している。
-
光久寺(挽き臼の墓)
天保の大飢饉時に能代で米を振る舞い、その後そば屋を開業した瀬戸内海塩飽島の北前船船員、紙谷仁蔵の慰霊碑。
-
恵比須神社船絵馬
北前船の船主らが奉納した船絵馬。
-
能代舟唄
北前船により伝えられた島根方面の「出雲節」が起源とされる船唄。
-
能代凧(べらぼう凧)
北前船の船乗りたちが腹に顔を描いた踊りが起源。北前船の灯台代わりにも使ったといわれる。