兵庫県 新温泉町

トンネルを抜けるたびに現れる美しい入江に「わぁきれい！」と声があがります。日本海に沿った但馬地方の陸路（ユネスコの山陰海岸ジオパークに認定）はそんな光景の繰り返しです。新温泉町諸寄は狭い入り口から内部に広がる天然の良港で、江戸時代から、北前船の寄港地として栄えており、中藤田家（網干屋）、東藤田家、道盛家（千原屋）などの有力船主がいました。北前船による人や物の交流で、地域の文化も活性化。諸寄地区出身の明治期の歌人前田純孝や日本画家谷角日沙春ら、多くの文化人を輩出しました。

  • 風待ち・潮待ち港

新温泉町の構成文化財

  • 日和山

    北前船の船乗りたちが出港前に日和を見た場所。常夜灯の一部が現存する。

  • 為世永神社

    北前船の船主や船乗りたちが航海の安全を祈願した神社。全国の船主が寄進した玉垣、灯籠がある。

  • 諸谷山龍満寺

    諸寄港沖で難波した北前船の乗組員たちを弔った寺院。

  • 東藤田家母屋

    北前船で財をなした廻船問屋・藤田家の邸宅。

  • 中藤田家母屋

    北前船で財をなした廻船問屋・藤田家の邸宅。

  • 道盛家母屋

    北前船で財をなした廻船問屋・西川家の邸宅。

  • 北前船係留杭跡

    北前船が安全に入港・出港する際に利用した杭の跡。

  • 為世永神社例祭

    北前船で財をなした廻船問屋たちが財政支援し、現代まで伝えられている京都祇園祭に
    由来する祭礼。

  • 為世永神社船絵馬

    北前船の船主や船乗りが航海安全を祈願して奉納した。

  • 北前船航路図

    北前船の船頭をしていた日浦家に伝わる航路図。

  • 北前船船名額

    廻船問屋をしていた石塚家の北前船に掲げられていた船名や祝語を記した額。