岡山市中心部から10キロほど東、吉井川に面した西大寺地区は、備前・美作地域との物資輸送を担った川港であり、児島湾を介して北前船が出入りした重要港でもありました。
元々は、真言宗別格本山に位置づけられる金陵山西大寺(観音院)の門前町として発展しました。毎年2月に行われる「西大寺会陽」は、奇祭「はだか祭り」として知られ、北前船の拠点港であった兵庫随一の廻船問屋と言われた兵庫津(神戸市)の北風家が「祝主」(スポンサー)を務めました。西大寺文化資料館には弁財船模型、船箪笥、江戸時代の絵図など関係史料が展示されています。